2017年冬のプサン訪問で、「ヲタク」は佐川洞の傾斜エレベーターに
乗った。
2台のエレベーターを乗り継ぎ、山頂のチュンサン(甑山)公園付近
まで昇れる。
△遠くに影島がかすんで見える。
草梁洞のモノレール同様、乗車は無料。
ところで、このエレベーターに乗って初めて知ったことだが、頂上の
チュンサン(甑山)公園は、文禄・慶長の役の折、日本の武将(毛利
輝元)が築いた城跡だった。
△エレベーターを降りてすぐ「甑山倭城」の看板が目に入った。
また、この小高い山こそ、小西行長軍を迎え撃ち、鄭撥将軍が戦死
した釜山鎮の戦いの古戦場だったのだ。
△古戦場を物語る壁画と兵士の人形
それにしても、灯台下暗しとはこのことか。
プサン市にこれほど規模の大きい倭城跡が残っているとは、全く
知らなかった。
頂上の天守閣跡と思われる場所はきれいに整地され、展望台が建っている。
△公園の頂上(城址)
しばし都市の喧騒を離れ、こうした旧跡地で一息入れるのもいい。
△かすむ釜山港と影島
公園(倭城跡)から見下ろす港や市街地の景観も一望の価値がある。
△水晶洞、草梁洞方面を望む
当日は、黄砂の影響でぼんやりかすんでいたが、日韓の間に横たわる
悠久の歴史に思いを馳せるには絶好の景観であった。
公園を立ち去る前、「ヲタク」は、この山に散った数多くの無念の
魂たちを慰霊するため、両手を合わせた姿勢で黙祷を捧げた。
(終わり)
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佐川洞の釜山倭城跡
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