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韓国映画と用役カンペ

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용역(用役)」という漢字語は、日本語では日常的に使われることは
ない。

一方、韓国語では、建設、警備、清掃、引っ越しなど様々な労務提供の
分野で多用されている漢字語なので注意が必要だ。

中でも映画などによく登場する「用役カンペ」。

見かけからは本物のカンペ(ヤクザ)のようでもあり、場合によっては
機動隊員のような出動服を着こんでいる場合もある。

彼らは、会社などから依頼され、労働争議に介入したり、再開発予定
地区で住民や商人を実力で追い立てたりする特殊な労務サービスを
提供する。

映画などでは用役員が角材や鉄パイプを振り回す場面も、しばしば
登場する。

この週末、その「用役カンペ」が登場する映画を2本見た。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

■카트 「明日へ」   2014年  〇〇〇-- 
(240)



ある大手スーパーで起きた非正規労働者たちの解雇反対闘争を、実話を
元に描いた映画。

会社側が、会社売却を前に、一部の正社員以外の現場労働者を全て
外部の「用役」(派遣)会社が派遣する人材に切り替えようとして、
労働争議が発生する。

結果的に、労組の幹部が犠牲になる形で、幹部以外全員の職場復帰を
勝ち取った。

■염력 「サイコキネシス 念力」 2018年  〇〇〇--
(239)



再開発のため立ち退きを要求された商店街の商人たちが、正当な
補償を求めて立ち上がり、退去を強制する「用役」部隊やその
背後にいる大手建設会社と闘う。

宇宙から落下した隕石に起因すると思われる超能力を、偶然、手に
したうだつの上がらない中年男が、商店街でチキン店を営む娘の
ために大活躍する。

コメディタッチの社会派フィクション映画だ。



(終わり)



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