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韓国映画と400万動員

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韓国映画振興委員会の統計によれば、韓国で観客動員が400万人を
超えた韓国映画は、これまでに83作。

この週末、現在上映中のヒット作(2018年5月公開の「독전<毒戦>」)を
除く全82作の鑑賞を達成した「ヲタク」である。

思い起こせば、「ヲタク」がネット上で鑑賞(無料)できる韓国映画に
ハマったのが昨年の年末だった。

以来、5か月余りの時間が流れたが、その熱が、まさかここまで持続
するとは、「ヲタク」自身、思ってもいなかった。

韓国映画がそれほどまでに魅力的なのか、あるいは「ヲタク」の性格が
人並外れてネチっこい(粘着質な)だけなのか。

正直、判断がつきかねている。

以下、この週末に見た3本の映画だ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

■타짜 신의 손 「タチャ 神の手」 2014年 〇〇---
(293)



2014年、400万を超える観客を動員したヒット作(年間7位)。
「タチャ イカサマ師」(2006年)の続編だ。

この映画の主人公は、前作で主人公だったイカサマ師の甥。

叔父と同じく花札賭博のイカサマ師になった主人公が、叔父の相棒
だったイカサマ師らに助けられながら、自分と恋人をおとしいれた
悪徳(?)イカサマ師に対する復讐を果たす。

■댄싱퀸 「ダンシング・クィーン」 2012年 〇〇〇--
(292)



2012年、400万を超える観客を動員したヒット作(年間9位)。

全く期待せずに見た映画だったが、実に可笑しく、見ごたえのある
コメディ映画だった。

主人公夫婦の夫は、弁護士ではあるが、庶民相手の小さな仕事しか
していない、うだつの上がらない中年男。しかも、強いプサン方言を
話している。

その彼が、偶然、地下鉄駅のホームから線路に落ちた酔客を助けた
ことをきっかけに、メディアから正義の人権弁護士に祭り上げられて
しまい、あれよあれよという間に野党系政党のソウル市長候補予備選に
出馬するまでなってしまう。

一方、妻は若い頃の夢が忘れられず、夫に秘密のまま、熟女ダンス
ユニット「ダンシング・クイーンズ」のメンバーとして芸能界デビューを
目指す。

彼のライバル陣営は、妻の不倫疑惑まででっち上げながら、「家庭を
うまく治められない」彼に市長選に立候補する資格はないと、予備選
からの辞退を迫る。

しかし、彼は、「妻は夫の所有物ではないし、市長候補の妻である前に
一人の人間だ」と語った上で、さらに釜山アクセントで反論を続ける。

가족을 다스리지 못하면서 어떻게 서울 시민을 다스리겠냐고요?
가족은 말입니더. 가족은 다스려야 할 존재가 아닙니더. 서울
시민도 마찬가지라고 생각합니더. 시민은 다스려야 할 존재가
아니라 함께 손을 잡고 희망을 찾아야 할 우리 가족입니더.
家族を治められないで、どうしてソウル市民を治めることができる
のかって?家族はですね。家族は治めるべき存在ではありません。
ソウル市民だって同じだと思います。市民は治めるべき存在ではなく、
共に手を取り希望をさがさなければならない、私の家族です。

コミカルな展開の中にも、所々に熱い政治的メッセージを込めた、
社会派のコメディ映画であった。

■우리 생애 최고의 순간 
「私たちの生涯最高の瞬間」 2008年  〇〇〇--
(291)



2008年、400万を超える観客を動員したヒット作(年間5位)。

オリンピック2連覇(1988年,92年)を達成した後、低迷していた
韓国女子ハンドボールチームが、2004年のアテネ五輪で再び
世界の頂上を争うまでに成長する様子を描いたスポーツドラマ。

チーム強化のため国家代表に呼び戻されたアジュンマ(おばさん)
選手らが、指導者や若手選手らとの葛藤を乗り越えながら、チームを
一つにまとめ、ついには銀メダルを獲得する。

展開がわかっていても、彼女らの「生涯最高の瞬間」には、素直に
感動させられた。

ちなみに、アテネ五輪の決勝、対デンマーク戦で延長戦の末、惜しくも
韓国が敗れた「승부던지기」は、日本では「 7mスローコンテスト」
(サッカーのPK戦に相当)と呼ばれている。



(終わり)



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