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韓国の社会派アニメ

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■사이비  「我は神なり」 2013年    〇〇〇〇-
(394)



2013年に公開された異色の社会派アニメ映画。

ダム建設により水没する予定の全羅道の某山村が舞台。



村民に支払われる補償金をねらい、キリスト教会を装った詐欺団が
村に仮設の教会を作り、芝居がかった布教活動や世話活動を始める。



多くの村民がマインドコントロールされていく中、一人の男が
教会のうそを暴くために、命がけの格闘を繰り広げる。



結果的に男は詐欺団の正体を暴き、一団を破滅に追い込むが、
皮肉にも、教会の教えに救いを見出していた彼の一人娘は絶望し、
自死してしまう。

いわゆる信仰やカルト問題という一筋縄ではいかないテーマに正面から
切り込んだ秀作だと言える。

娘の自死には心痛んだが、実に見ごたえのあるアニメ映画だった。

아름다운 청년 전태일   「(直訳)美しい青年、チョン・テイル」
(393)       〇〇〇〇-



1995年公開の社会派映画。

韓国労働運動のシンボル的存在であるチョン・テイル(全泰壱)氏が
抗議の焼身自殺(1970年)に追い詰められるまでの過程を、過剰な
演出を抑えつつ描いたノンフィクション風の作品だ。


△東大門近くのチョン・テイル橋に建つ氏の銅像(ネイバー地図より)

映画を通じて知る1960年代後半のソウルの縫製工場の劣悪な労働
実態や「岩に卵を投げつけるような」困難さに満ちた労働運動の実態は、
見る者の心を締め付ける。

人間の権利とは、決して偉い人たちから与えられるものではなく、
要求し続け、闘い続け、そして勝ち取るものであることを、改めて
痛感させられた。


(終わり)



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