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韓国のマドンナとムダン

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■베스트셀러 「ベストセラー」 2010年  〇〇〇〇-
(584)



2010年、100万を超える観客を動員したサスペンス。

盗作を疑われスランプに陥った女流ベストセラー作家が、再起を
かけた創作活動のため、慶尚道の山奥の湖畔にある古い洋館にこもる。

そこで、彼女は亡くなった娘の霊を通じて、20年前に、その洋館で
起きた殺人事件を知り、その事件を題材に小説を書き、見事な
カムバックを果たすかに見えた。

しかし、10年前にも同じ洋館を舞台に、全く同じ内容の作品が他の
作家(故人)により書かれていたことがわかり、彼女は、またもや
盗作を疑われることになった。

奇妙なことに、10年前の作品では、作家に洋館での事件の話を聞かせた
のは、彼の亡くなった妻の霊だった。


△主役を演じたのは「韓国のマドンナ」、オム・ジョンファ(映画より)

別居中の夫の知人である精神科医は、彼女を「空想虚言症」と断定し、
盗作にまつわる不都合な事実を自分の意識から消し去るため、無意識に
亡くなった娘を利用しているだけだと語る。

それでも、夫は、20年前に当地で、実際に1人の女性の失踪届けが
出されていた事実を知り、半信半疑ながら妻の言葉を信じることに
した。

「たとえ皆が彼女を疑っても、仮に彼女が実際に盗作していたと
しても、自分だけは最後まで彼女を信じてあげるべきではないのか」。

そして、その夫の妻に対する愛が、事件を闇に葬り去ろうとする
者たちの手から危機一髪、妻の命を救い、隠されてきた20年前の
事件の真相を明らかにしていく。


△女流作家の妻と大学教授の夫(映画より)

超常現象などこれっぽっちも信じていない「ヲタク」ではあるが、
この映画については非常に興味深く見させてもらった。

韓国社会に根強く存在する伝統的なムダン(霊能者)信仰が、映画の
背景にあるような気がしてならなかったからだ。

「ヲタク」が見るに、この映画の主人公である女流作家は、死者の
恨を聞き取ることのできる、一種のムダンに他ならなかった。


(終わり)



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