■두 번째 겨울 「二度目の冬」 2018年 〇〇〇--
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2018年に公開されたインディーズ系の中編映画。
主人公は結婚2年目のアラサーの新婚夫婦。
もっと広いアパートに移りたいと思っているが、経済的な余裕がなく、
結婚2年目の冬も狭いワンルーム(1Kアパート)で暮らしている。
△夫婦が暮らす都会の雑居ビル(映画より)
そういう中、夫婦は現状からの脱出をめざし、悔いのない人生を
生きるため、新しい一歩を踏み出す。
大学の演劇科を卒業していた男は会社勤めをやめ、俳優になる夢を
追うことにした。そして、女は、夢を追う男を支えるため再就職を
めざす。
△ベッド1台しか置けない、2人には狭すぎるワンルーム(映画より)
しかし、現実はそんなに甘くはない。
男は劇団のオーディションに落ち、女は望む職場には再就職が
できない。
趣味の自転車まで売らないといけないところまで追いつめられた
男は、夢をあきらめ、女には劇団の練習に行くと偽り、新しい
仕事を始める。
男のうそは、すぐにばれた。
結局、夫婦は大きな夢ではなく、ささやかで平凡な、しかし、困難に
満ちた現実的生活に、また、2人で立ち向かって行くことになる。
淡々とした写実的な作品だったが、厳しい現実の中、お互いを
いたわり、思いやりながら生きる、若い2人の姿に救われる思いの
する映画だった。
(終わり)