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韓映画と旧ソ連の恋物語

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굿바이 마이 러브 NK : 붉은 청춘
「グッバイ・マイ・ラブ 北朝鮮 : 赤い青春」 2019年 〇〇〇〇-
(727)



2019年に公開された骨太の歴史ドキュメンタリー。

1950年代にソ連の国立映画大学に留学した後、ソ連に亡命した
北朝鮮の8人の青年らの生涯を追った作品だ。

作品は、取材当時(2014年開始)、存命だった3人の関係者
(元留学生2人、夫人1人、元留学生の1人は取材期間中に死去)の
証言を中心に構成されている。


△2014年、カザフスタンのアルマータで取材を受けた元留学生(映画より)

青年らは、スターリンの個人崇拝統治を批判したフルシチョフの
演説に強い衝撃を受ける。そして、「中国派」や「ソ連派」などの
人脈を次々と粛清し、スターリンを上回るような個人神格化を強める
金日成政権を批判するに至る。

留学生の中には、本国で家族が粛清された者もいた。

北朝鮮当局は、ソ連に対し、留学先で反党的な行動を取る8人の
学生らの本国への強制送還を要請するが、フルシチョフのソ連は
北の要請を拒否し、逆に留学生らのソ連への亡命申請を認めた。

8人の留学生は、ソ連の地で高麗人(朝鮮系ソ連人)として生きる
道を選んだのだ。

大学卒業後、彼らは主にカザフスタンの放送局に職を得て、それぞれ
撮影監督や映像技術者、演出家などとして活躍を続け、生涯を
閉じて行った。


△元留学生とロシア人妻と子(映画より)

中には、ロシア人女性(本作品に登場)と恋をし、結婚する者もいた。


△今は亡き元留学生の夫との結婚について語る夫人(映画より)

それにしても、老いてなお、凛とした表情で元留学生との民族を
超えた愛について語るロシア人老女の純情には、心を打たれた。


△かくしゃくとした口ぶりで愛について語るロシア人老婆(映画より)

人生に裏打ちされた真実の言葉には、演技からは決して生まれない
重みや力がある。

ロシア語学習者(初級)として、彼女の美しいロシア語を、たとえ
一部とは言え、直接、理解することができたのは幸いだった。

いろいろな意味で貴重な映画だった。


(終わり)


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