遅ればせながら、目下、韓国で「소확행(小確幸)」なる奇妙な
言葉が大流行していることを、つい最近知った。
(YouTube上に釜山市が提供しているプサン方言によるプサン関連
ニュースを見ていて出会った、というのが真相。)
調べてみると、この言葉は日本の小説家、村上春樹が作った造語で、
「小さいけど確かな幸福」の略語だった(日本語俗語辞書)。
ネイバーニュースで検索すると、この言葉の韓国での流行ぶりが
確認できる。
△ネイバーニュースで「小確幸」を検索
検索にかかった記事数(使用例)は、実に2万件を超えている。
さらに驚いたことには、「小確幸」から派生した「대확행(大確幸)」
なる造語まで誕生していた。
韓国で日本の現代小説が大きな人気を集めていることは、つとに
知っていた事実だ。
しかし、日本の現代小説が、現代韓国人の精神世界、あるいは
韓国語や韓国社会全般にまで、これほど深くて広い影響を与えて
いるとは知らなかった。
それにしても、考えてみれば、韓国語や日韓関係にまつわる
分野で、こうして小さな発見をしては一人、悦に入る「ヲタク」の
自己満足もまた、りっぱな「小確幸」と言えるに違いない。
(終わり)
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韓国と韓国オタの小確幸
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