例によって「ヲタク」は、細々とではあるが粘り強く、陰気な
ロシア語学習を続けている。
現在、使っているテキストは、この夏、プサンで購入したロシア語の
文法学習書。
△「GO!独学ロシア語文法」(シウォンスクール・ドットコム)
もちろん、韓国人の著者による韓国人学習者を対象にしたテキストだ。
だから、当然のごとくテキストの例文や問題文の端々(はしばし)に、
韓国社会のメンタリティーが反映されている。
例えば、ある問題の一部。
「韓国料理は日本料理よりおいしい」。
日本人の「ヲタク」とすれば、さすがに、この種の問題文には
引っ掛かりを感じざるを得ない。
なぜ、こんなところで、わざわざ「日本」を引き合いに出さなければ
ならないのか?
正直、「うざい」と思った。
しかし、すぐに切なくなってきた。
なぜなら、長年にわたる韓国語学習と韓国社会観察の経験から、
「ヲタク」には、この種の表現の行間が読めるようになっている
からである。
「ヲタク」は、上の文を次のように読んだ(解釈した)。
「日本人を除き、世界で一番、日本料理のおいしさを知っているのは
他ならぬ韓国人だ。日本料理は本当においしい。それでもやはり、
韓国人の口に一番、合うのは、何と言おうが韓国料理である」。
これは、あくまで「ヲタク」の解釈だが、それなりの根拠と自信を
持っている。
だから、切なくなったのだ。
ところで、老婆心ながら、「ヲタク」は、日本の韓国語学習者には、
こういう場合、絶対にッ、感情的になって愚かな反応はしてほしくない、
と考えている。
まかり間違っても、「日本料理の方がおいしいに決まっている」、
「そもそも韓国人は日本に対して無礼だ」とか、「韓国人の誤った
味覚を正すため、醤油やわさびなどの対韓輸出を規制すべきだッ」
などと、子どもじみた発想に陥ってはならないのである。
(終わり)
↧
韓国オタの露語テキスト
↧