■무문관 「無門関」 2018年 〇〇〇〇〇
(854)
2018年に公開されたドキュメンタリー映画。
慶州の禅寺を舞台に、施錠された独房での1000日間に
およぶ修行に精進した禅僧らの生活を記録した作品。
△慶州大観音寺の「無一禅院」(作品より)
彼らや彼女らの生活は1日1食。
△各部屋は外から施錠されている(作品より)
食事は、毎日、午前11時に各部屋の前面に設置された
専用の箱を通じ、配給される。
△独房の前には食事や食器を出し入れする箱が(作品より)
そして、各部屋の裏には、高い塀で区切られた小さな
庭がある。
△高い塀で囲まれた庭(作品より)
修行僧らは、この狭い空間で、各自、運動をしたり野菜を
育てたりすることが許されている。
△冬、庭を歩く修行僧(作品より)
それにしても、彼らや彼女らが達しようとしている、
「有」と「無」の境界さえもない絶対的な「無」の境地
とやらには、興味がわく。
△千日修行を終え、独房から出て来た僧侶たち(作品より)
おそらく、その境地こそが、煩悩を打ち消し解脱に至る道、
ということなのだろう。
人一倍(?)物事への執着心が強い「ヲタク」などには、
少なくとも生きている間は、到底、到達不可能な境地の
ように思える。
「ヲタク」のような人間が極楽往生するには、やはり、
ご先祖様の例にならい、阿弥陀如来におすがりするしか
ないのかもしれない。(ちなみに「ヲタク」の実家は
浄土真宗本願寺派)
△千日修行を終えた僧侶たち(作品より)
ただ、そんな「ヲタク」でも、隣国の一角で、「無」の
境地を求め、修行に精進している僧侶たちが実際にいる
ことを知れただけも、何となくありがたい気持ちになる。
実にいいドキュメンタリー作品を見させてもらった。
■민우씨 오는 날 「ミヌさんが来る日」 2014年 〇〇---
(853)
2014年に公開されたインディーズ系の社会派短編映画。
2014年2月に予定されていた第19回の南北離散家族再会
事業は、無期限延期されたままである。
この映画では、14年の再会事業で、60年ぶりに夫と
再会する予定だった1人の老女を主人公に、家族離散の
不条理と老女の悲しみが淡々と描かれている。
(終わり)
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韓映画と禅寺千日修行
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