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韓映画とプロテスタント

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영하의 바람  「零下の風」 2019年 〇〇〇--
(885)



2019年に公開されたインディーズ系の青春ドラマ。

主人公少女の困難に満ちた成長の道程を、幼くして
両親を失った従妹との友情を交えながら描いている。


△プサン市南区に実在するプロテスタントの長老派教会が映画の舞台に(映画より)

この物語では、韓国に非常に多いキリスト教の教会が
主要な舞台となっていた。


△少女と従妹は児童聖歌隊のメンバーでもあった(映画より)

少女の母と亡くなった従妹の母は姉妹で、ともに
同じ教会の熱心な信者だった。

特に、少女の母は、姉の死後も健康食品の販売を
しながら、教会の「伝道師」(牧師の補佐役)を務め、
牧師になることを目指し、教理の学習を続けていた。


△教会の女性牧師<手前>と伝道師の母(映画より)

しかし、内縁の夫(少女の義父)による少女への
性的イタズラ(虐待)事件を機に、3人の家庭は崩壊し、
家族はバラバラになる。母は家族も教会も捨て、
失踪してしまう。

少女は、予定していた大学進学を一旦、あきらめ、
狭い安アパート(考試院)で従妹との2人暮らしを
始めるが、2人の未来に確かなものは何もない。

唯一、プサン方言を話していた口数の少ない義理の
父親が、最後に自分の行為を深く謝罪し、まとまった
お金(家主から返還された旧居アパートの保証金?)を
少女に渡したことには、少し救われる思いがした。

韓国社会や人間についてのいい勉強にはなったが、
いわゆる娯楽性のカケラもない映画であった。

접전: 갑을전쟁  「接戦:主従戦争」 2019年 〇----
(884)



2019年に公開されたインディーズ系の社会派ドラマ。

長年にわたり社長から罵倒され、いびられ続けてきた
運転手の男が、ついに我慢できなくなり、退職を決意した
上で、社長に激しい暴行を加える。


△重役には、靴をグラス代わりに酒を強要するサド社長(映画より)

しかし、社長も頑強に抵抗し、2人の中年男の肉体的
対決は「接戦」の末、どちらが勝ったとも言えない、
引き分けで終わる。

そして、会社をやめた男が、食堂で主人に暴言を
吐き散らし、営業妨害で警察に拘束されたところで
映画は終わる。

何とも虚無的な内容の映画であった。


(終わり)


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