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映画で炸醤麺お持帰り

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마중 :  커피숍 난동 수다 사건  「お迎え : 喫茶店しゃべくり騒動事件」
(925) 2018年 〇〇---



2018年に公開された異色のヒューマン・コメディ。

映画は、7人の男性グループが、街のオシャレな
コーヒーショップの一角に陣取り、傍若無人な
ばか騒ぎを繰り広げるシーンで始まる。


△7人の同級生たち(映画より)

彼らは、仲の良い同級生のグループで、1人の
男の34歳の誕生日を祝うために集まった。


△店長から注意された男たちは、店の外でチャジャン麺を食べる(映画より)

それはそれでいいのだが、問題は、とにかく
彼らのふるまい。

コーヒーショップに焼酎やチャジャン(炸醤)麺を
持ち込み、店主から注意されるかと思えば、女性客に
ちょっかいをかけ、連れの男性客とトラブルを起こす
など、その傍若無人な振る舞いは度を越していた。

映画を見る者の神経まで逆なでし、不快にさせて
しまうくらいに悪乗りしている。

ところが、彼らのそうした非常識なふるまいには、
ちゃんとした理由(経緯)があったのだ。

伏線としては、怒った店主がグループを制止しに
かかったものの、グループの代表格の男と何やら
話し合った後、態度を豹変(ひょうへん)させる
シーンがあった。

あろうことか、店主自らがグループのテーブルに
出向き、焼酎を差入れするなど、グループに何らか
特別な事情があることを示唆していたのだ。

とにもかくにも、映画は終盤部で、意外などんでん
返し(種明かし)に突入する。

長々とバカ騒ぎを繰り広げ、散々周りに迷惑を
かけた男たちが、ついに騒ぎに区切りをつけ、
店を出る。

向かった先は、何と大きな病院の個室。

映画を見る者は、この時点で、6人の男たちが、
不治の病で入院中の同級生が34歳の誕生日を
迎えたその日、彼を見舞うため、まず、彼の
病室を訪れていた事実を、初めて知ることになる。

結局、病室に充満する、やり場のない感情が、
彼らを常軌を逸した行動へと走らせてしまった
のだった。

真っ昼間、病室を飛び出した患者と6人の友人たちに
適当な行き場所などあろうはずもなく、7人は、
街のコーヒーショップに乱入するように入店した、
というわけだ。


△友人らが皆帰った後、1人むせび泣く男(映画より)

街から病院に戻った後、友人が1人、2人と病室を
立ち去って行く。

そして、一人ポツンと残された男が、しばらく
ベッドの上で肩を震わせながらむせび泣く。

最後に男が顔を上げ、何かを吹っ切ったように
笑った後、空になったベッドを見せながら、
映画は終わる。


△最後に泣き笑いする男(映画より)

見る者の感情をいいように手玉に取り、最後は、
見る者の心を切なさでいっぱいに満たして終わる、
という手法の映画だった。

個人的に、この種の計算高い映画は、全く好きに
なれない。

それにしても、この映画でもまた、「ヲタク」の心に
強い印象を残したのがチャジャン麺だった。


△おいしそうにチャジャン麺を食べる男(映画より)

友人がコーヒーショップに持ち込み、患者の男が、
わざわざ店の外に出て食べた、テイクアウトの
チャジャン(炸醤)麺

ここまで来ると、もはや韓国映画、いや韓国人の
人生は、チャジャン麺抜きには成立しない、と
考えても、あながち間違いではなさそうだ。



(終わり)


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