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韓映画と日本人旅行者

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집착  「執着」 〇〇〇〇-
(1290)



2020年に公開されたインディーズ系の映画。

5本の短編作品をまとめたオムニバス形式の映画だ。


△ソウルのイテウォン界隈を1人旅する日本人青年<映画より>

ここでは、最も強く印象に残った「一期一会(일기일회)」
なる題名の作品を記録しておく。

主人公はソウルを1人旅する日本人(韓国人男優)。旅行を
趣味にしている哲学的な青年で、1回の旅につき1本の
フィルムの分だけ、フィルムカメラで写真を撮る。


△青年の写真<映画より>

映画のセリフはほぼ全て青年の独白で、その言葉は
日本語(韓国語字幕付き)。ただ、その日本語は、
外国語として日本語を学んだ韓国人の発音。

にもかかわらず、その日本語が、日本人の「ヲタク」が
聞いても実にかっこよかった。

たとえば、まるで短い詩のような独白の一部。


△青年の写真<映画より>

たくさん食べる必要はない。一匹の魚を骨まで味わえ。
そしたら、本当の美味しさを味わえる。
本もたくさん読む必要はない。一個(ママ)の本が
ボロボロになるまで読んでみろ。
そしたら、本当のおもしろさを知ることができるから。
愛も同じさ。1人の人を本当に愛してみろ。
そしたら、愛の深さを理解することができる。
2年前、モンゴル旅行で出会ったある老人の言葉だ。
その人は一生をかけて星だけを見て生きて来た。
<映画の中の独白より>
많이 먹을 필요 없이  생선 한마리라도 뼈째로 먹어봐.그러면 참맛을 느낄수 있을 테니까.책도 많이 읽을 필요는 없어.책 한권을 책장이 너덜너덜
해질 때까지 읽어봐.그래야 진짜 재미를 알 수 있을 테니까.
사랑도 마찬가지야.한사람만 진정으로 실컷 사랑해봐.
사랑을 정말 알 수 있을 테니까.
2년전 몽골여행 중에 만났던 노인의 말이었다.
그는 한 평생 별만 보며 살아왔다.
<上記独白の韓国語字幕より>


△青年の愛機はペンタックスのフィルムカメラ<映画より>

その青年がソウル旅行の最終日、最後の被写体に
選んだのは、ソウルの風景ではなく、喫茶店で本を
読んでいた1人の女性だった。


△「最後の1枚にあなたを撮らせてほしい」<映画より>

お互い、片言の英語で意思疎通しながら、女性は撮影を
許し、青年は写真を撮った後、韓国語で「カムサハムニダ」
(ありがとうございます)とお礼を言った。


△はにかむ女性<映画より>

2人の未来に何かが起きそうな余韻を残して映画は
終わった。

それにしても、インディーズ系の短編作品とは言え、
こんなにシブくて粋(いき)な日本人が登場する
韓国映画を見るのは、初めてかもしれない・・・。

しかも、片言の英語と「カムサハムニダ」を除き、
他は全て日本語。

民族や国籍を抜きに考えて見ても、異国を1人旅する
男が、その国の女性と出会う形として、実に美しく
ロマンチックな出会い方を見せてもらった気がする。

中高年の「ヲタク」でさえ、がらにもなく、様々な
妄想を掻き立てられてしまった。

短い作品だったが、実にいい映画を見させてもらった。


(終わり)

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