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Channel: 福岡発 コリアフリークなBlog
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釜山とキャノンとライカ

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너의 순간  「君の瞬間」 〇〇〇〇-
(1911)



2023年に公開されたインディーズ系の青春映画。

ウェディングフォトのカメラマンとして成功している男が主人公。
キャンピングトレーラーを生活と仕事の拠点に、気の向くままに居を移し
ながら写真の世界に没頭している。


△初めて男のトレーラーを訪ねた女性

そんな彼が、プサンの海辺の崖で、日韓バイリンガルの謎の韓国人
女性と出会い、しばらくの間、トレーラーでの生活をともにする。

女性は男のモデルや助手をしながら、写真についても学び始める。2人の
関係は深まっていくばかりに見えた。


△ともに過去にトラウマを持つ2人の関係は深まっていくが・・

しかし、自分自身の過去とうまく向き合えない悩みを抱えていた
ワケありの彼女は、母親の自死をめぐり高名な写真家である父親と深い
確執を抱えたままの男に、父親との関係を修復させるよう言い残し、
突然、男の前から姿を消す。

彼女が姿を消して程なく、男の父親が他界する。そして、男は、父親が
残した古い家族写真(正確にはスライド)を通じて、その衝撃の大きさ
から少年の日の男が記憶を封じ込めてしまった母親の死の瞬間、その真実を
鮮明に思い出す。そして、父親を責め続けて来た氷のような心が溶けて
行き、男は、今は亡き写真の中の父親と和解を果たすことになる。

写真やカメラ(映画にはキャノンとライカが登場)に深い思い入れと
愛情を持つ人々が織りなす、静かでさみしい内容の映画ではあったが、
物語の展開にはすっかり引き込まれた。

それにしても、どこから来て、どこに去ったのか、その本当の名前すらも
わからない日韓バイリンガルの女性のことが、映画を見終えた後も、
気になってしかたがなかった。

プサンの灯台の下で母親といっしょに写った幼少期の写真が1枚ある
だけで、自分の母親や幼少期の記憶の全てを失ってしまっていた女性も、
男と同じように写真を通じて、自分の過去(真実)を取り戻すことが
できたのであろうか?


(終わり)

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