あらためて書く必要もないのかもしれないが、「ヲタク」の場合、
プサンを中心に韓国と関わっている関係上、プサン・慶尚道の
方言に標準語以上の親しみを感じながら韓国語を学んで来た。
一方、慶尚道方言と並び有力な方言である全羅道方言については、
かろうじてドラマや映画で接する機会がある程度で、特に強い関心を
持っているわけではない。
しかし、聞いて理解できるくらいの知識は持っていたいと思っている。
ちょうど、九州人の「ヲタク」が関西方言を、「しゃべれなくても
聞いて大方の意味は理解できる」のと同じくらいのレベルには到達
したいと考えている。
翻訳練習の題材として一度はボツにした下記の風刺漫画を、結局は、
取り上げることにしたのも、そういう思いからだ。
△12月21日付大邱・毎日新聞
この風刺漫画の中で、虎が話している言葉が全羅道方言だ。
正直、「ヲタク」は「시방」の意味がわからなかった。
調べてみると「今」を意味する全羅道方言だった。
それにしても、「ヲタク」の場合、どうしても、プサン・慶尚道方言は
九州弁(母語)に、全羅道方言は関西弁(もどき)に訳してしまい
たくなる。
それは、「ヲタク」の置かれた環境から導き出される自然な感情的
反応ではあるが、同時に限界でもある。
(終わり)
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風刺漫画と全羅道方言
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