ノワール系の韓国映画にハマっている「ヲタク」だが、そろそろ
見たい映画も底をついてきたので、過去話題を呼んだヒット作など
にも鑑賞の範囲を広げている。
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■괴물「グエムル-漢江の怪物-」 2006年 〇〇〇〇
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△中国系の某サイトより
たとえば、2006年の公開当時、観客動員が1300万人を超え、歴代の
興行成績を塗り替える空前の大ヒットを記録した「漢江の怪物」
(2018年現在韓国映画歴代4位)。
好きなジャンルの映画ではないが、いい意味で期待を裏切られた。
まず、怪物を生み出した原因として示唆されているのは、米軍関係者に
よる無責任な漢江への毒物廃棄。
その怪物に立ち向かう主人公は妻に逃げられ娘と父親と暮らす、
全くさえない中年男。漢江河畔の売店を父親といっしょに経営
している。
怪物にさらわれた娘の救出や怪物退治について、政府も警察も
軍隊も病院も企業も、いっさいあてにならないばかりか、主人公を
精神異常者と決めつけ妨害までする。
まさに孤立無援の家族の死闘である。
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主人公の粘りの精神、大卒の無職弟の火炎瓶(過去、火炎瓶闘争の
経験あり)、妹のアーチェリー、そして仲間になったホームレスの
機転と勇気の協同で、娘の命は失われたが、娘が命がけで守った
孤児の命は救われ、怪物も倒すことができた。
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この一見、コミカルでアナーキーな映画に隠されたメッセージは、
けっこう暖かい。
失敗を繰り返しながら、もがきながら、家族を大切に生きる人々。
民主化運動を担いながらも私生活では報われることのなかった人々。
一生懸命にやっているが大事なところで失敗し決して1位にはなれない
人々。さらには、親のない子どもや職も家もない人々。
この映画は、そうした庶民、つまり、映画を見る我々への応援歌でも
あるのだ。
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以下、最近見た作品のリストを記録しておく。
■침묵(沈黙) 「Heart Blackened」 2017年 〇〇〇
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大どんでん返しの後に訪れる、極めて清冽な儒教的倫理の世界。
論語に出てくる「父は子の為めに隠し、子は父の為に隠す。直き
こと其の内に在り」の一節を思い出さずにはいられない作品だ。
■살인자의 기업법 「殺人者の記憶法」 2017年 △
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コメントは控えたい、と思った作品。
■기억의 밤 「記憶の夜」 2017年 ✖
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コメントなし。
(終わり)
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