日本で観客動員数が1000万を超えた国産映画(邦画)は、これまでに
合計で9本。
一方、韓国では実に15本(現在上映中の「神と共に」を加えれば16本)。
△K-MANIAより
韓国の人口が日本のおよそ5分の2(5000万)であることを考え
合わせれば、韓国社会で映画というエンターテイメントがいかに
大きな位置を占めているかが、よくわかる。
ところで、「ヲタク」はこの週末、3作の韓国映画を見たことで、
1000万人以上の観客動員を記録した15作の韓国映画全ての鑑賞を
達成した。
正確に言えば2作(「シルミド」「ブラザーフッド」)については、
かなり以前に日本語吹き替え版をテレビで観た記憶はあるが、細かい
内容は忘れていた。
いずれにせよ、15作を全て観たからと言って、何の自慢にもならない。
例によって、「ヲタク」が小さな自己満足をおぼえただけの話である。
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■태극기 휘날리며 「ブラザーフッド」 2004年 〇〇〇〇-
原題を日本語に訳せば「太極旗をはためかせ」。
題名からは、自国の歴史を美化し、ナショナリズムを鼓吹する単純な
戦争映画をイメージしてしまいそうだが、内容は、むしろ社会派映画。
朝鮮戦争の戦場で、弟を早く軍から除隊させたい一心で、数々の
戦功をあげる兄。しかし、ソウルに残した妻は北の協力者として
韓国警察に虐殺され、妻を助けようとした休暇中の弟も逮捕され
処刑場に連行されたまま行方がわからなくなる。
妻ばかりか弟まで殺されたと思った兄は、韓国に復讐するため北の
人民軍に身を投じる。そして、最後は、戦場で再会した敵軍の弟を
助けるため人民軍に銃を向け、死んでいく。
強い兄弟愛を通じ、朝鮮戦争の根本的矛盾と悲劇を描いた傑作である。
■실미도 「シルミド」 2003年 〇〇〇--
韓国現代史が生んだ不条理、シルミド事件を題材に描いた社会派映画。
土壇場で見せる男たちの友情が、あまりにも悲しい映画である。
■왕의 남자 「王の男」 2005年 〇〇〇--
「次、また生まれ変わったとしてもカンデ(伝統的な旅芸人)に
なりたい」
芸のため、愛する者(同性愛)のため、命をかけた2人の旅芸人の
物語。
(終わり)
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韓国映画と観客動員数
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