香港ノワールの代表作である「男たちの挽歌」(1986年)と、韓国の
プサンに直接的な関係は全くない。
△広安大橋(「男たちの挽歌」より)
しかし、その香港映画のリメイク版である韓国映画「男たちの挽歌
A BETTER TOMORROW」(2010年)の舞台は、プサンである。
北朝鮮からの脱北者である3人の主人公以外の登場人物は、ほぼ皆、
プサン方言を使っていた。
△海雲台マリンシティー(「男たちの挽歌」より)
プサン好きの「ヲタク」には、たまらない設定である。
△プサン駅(「男たちの挽歌」より)
特に、「ヲタク」にとって思い入れの深い草梁洞(プサン駅周辺)が、
これほどたくさん登場する韓国映画は初めて見た。
△写真右上にチャイナタウンの赤いゲートが見える(「男たちの挽歌」より)
プサン駅や駅前のチャイナタウン。
△「BAIKAL」のネオンが特徴的なテキサス通り(「男たちの挽歌」より)
そして青少年通行制限区域のテキサス通り。
△テキサス通りのクラブ「ハリウッド」(「男たちの挽歌」より)
テキサス通りのクラブなど一度も入った経験のない「ヲタク」が、
この映画を見ながら未知の世界をのぞき見た(実際に店内で撮影
されたかどうかは未確認)。
△クラブ内で踊るロシア人風ダンサー(「男たちの挽歌」より)
草梁洞に限らず、プサン好きの人なら、随所に見知った風景が出て
くるに違いない。
△ロッテデパート光復店(「男たちの挽歌」より)
以下は、鑑賞記録である。
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■무적자 2010年
「男たちの挽歌 A BETTER TOMORROW」 〇〇〇--
(183)
2010年、150万を超える観客を動員した映画(年間15位)。
脱北者の3人の男が主人公。
実の兄弟の情と裏社会の義兄弟の情が複雑に絡み合いながら、3人の
物語が展開していく。
3人を窮地に追い詰めた卑劣な裏切り男も破滅するが、情と義理に
生きる主人公ら3人にも救いは訪れない。
鮮烈な絶望感だけが残る、典型的なノワール映画である。
■하녀 「ハウスメイド」 2010年 -----
(182)
2010年、220万を超える観客を動員したヒット作(年間10位)。
舞台は大富豪の豪邸。
主人のお手つきにより妊娠した家政婦がたどる、悲惨で破滅的な
人生を描いている。