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韓国の青龍映画賞

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■우아한 세계  「優雅な世界」 2007年 〇〇〇〇-
(253)



2007年度、「青龍映画賞」で最優秀作品賞に輝いた作品。

ナイトクラブに果物などを収めながら自分と部下らの生計を立てて
いる暴力組織の幹部が主人公。

長男はカナダに留学中で、現在は妻と娘の3人暮らし。一見、普通の
会社員のような中年男である。

組織内ではボスから全幅の信頼を得ているが、そのことがあだとなり、
ボスの実の弟(ナンバー2)からうとまれ、深刻な内部抗争へと発展
する。そして、結果的にボス兄弟は命を失い、組織は瓦解する。

主人公は、同じ済州島出身の親友である他組織の幹部に助けられ
ながら、何とか危機を脱し、親友の組織で再出発を図ることになる。

建設関係の新しい「仕事」が軌道に乗ったころ、娘も妻に同伴され
カナダに留学することになり、やっと手に入れた念願の広い家で、
中年男の孤独な1人暮らしが始まる。

暴力ではなく、主人公周辺の日常生活や家族愛、友情を軸にした人間味
溢れる稀有なノワール映画だった。

■부당거래 「生き残るための3つの取引」 2010年  〇〇〇--
(252)

2010年10月に公開され、2011年にわたり270万を超える観客を
動員したヒット作(年間8位)。

2011年度の「青龍映画賞」で最優秀作品賞に輝いた作品でもある。

主人公は、警察大学出身者らの出世人脈からは外れているが、有能な
刑事課の班長。

正義漢で同僚との信頼関係も厚かったはずの彼が、出世の誘惑に
つられてしまい、ある重大事件の犯人をでっち上げる役を引き受け、
腐敗検察官や暴力組織との関係を深めていく。

結果的に、彼を利用した警察上層部や腐敗検察官が生き残る一方、
暴力組織の会長と彼は悲惨な破滅を迎える。

韓国権力層の絶望的とも言える闇を描いたノワール作品だ。



(終わり)



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