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韓映画と最後の朝鮮虎

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■대호   「隻眼の虎」 2015年   〇〇〇〇-
(435)



2015年、170万を超える観客を動員した異色のフィクション時代劇。


△子どもの死骸を奪い返すため、人間の前に姿を現した虎(映画より)

1920年代、日本統治時代の智異山を背景に、「山の神」と畏怖された
隻眼の大虎と1人の猟師の魂の交流と最期を描いた映画。


△狼に食べられそうになった猟師の息子の死体を猟師の元に送り届けた虎(映画より)

虎と一緒に死ぬ道を選んだ猟師の目を通じて描いた、絶滅した
朝鮮虎たちへの鎮魂歌、とも言える作品だ。


△幼い頃、猟師に命を救われた虎の恩返しだったのか?(映画より)

例によって、虎と猟師を死に追い込んだ日本軍の描かれ方が、
ステレオタイプの悪役に過ぎる点など、作品としての粗(あら)も
目についたが、総じて見ごたえのある映画だった。


△運命を共にした虎と猟師(映画のラストシーンより)

虎と猟師が降り積もる雪に消えていくラストシーンも去ること
ながら、虎が、巣穴に連れ帰った子どもたちの死骸を慈(いつく)
しむように撫で、舐めるシーンなど、「ヲタク」が決して忘れられない
シーンになることだろう。



(終わり)


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