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韓映画と開明派の閔妃

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■불꽃처럼 나비처럼 「炎のように蝶のように」2009年  〇----
(451)



2009年、160万を超える観客を動員した創作時代劇。

朝鮮王朝末期の権勢家、閔妃(びんひ)は、現代韓国では明成皇后
(명성황후)と呼ばれ、一般に悲劇的な最後を遂げた開明的な国母
として崇敬されている。


△景福宮での電灯点火式の様子(映画より)

この映画は、激動の時代を背景に、その閔妃と彼女を影で支え続けた
1人の剣術家を主人公に、2人の悲劇的な純愛物語を描いている。


△東洋で最も早く電灯を導入し、日本人外交官らを驚かせた(映画より)

この映画で、「ヲタク」が少し気になったのは、開明派の閔妃が
導入したとされる電気と電灯の話。

映画では日本よりも早く電灯を導入し、日本の外交官らを驚かせて
いたが、史実から考えると、おかしな話だ。

一般に朝鮮最初の電灯点火は1887年(景福宮)とされている一方、
日本のそれは1882年(東京銀座)である。

この種の娯楽映画にも色濃く投影される現代韓国社会の歪んだ
ナショナリズムとは、つくづく面倒くさいものである。

■일대일   「殺されたミンジュ」 2014年   〇----
(450)



2014年公開の映画。原題の意味は「1対1」。

物語の冒頭で女子高生が数人の男たちにガムテープで口と鼻を塞がれ
窒息死させられる。その後、被害者の父親が、ネットで出会った
メンバーたちとともに、殺人の関係者を次々に拉致し、リンチを
加えながら、懺悔(ざんげ)を迫る。

結果的に、女子高生殺しを命じた将軍は父親から射殺され、将軍の
背後にいた大物政治家は、事件の実行者の手により、女子高生と
同じやり方で殺害される。

そうして被害者の父親を中心とした報復劇は終わる。

しかし、最後の最後に、被害者の父親からこん棒でリンチされた、
事件の実行者が、同じこん棒を使い父親に報復し、映画は終わる。

ミンジュ(民主)という女子高生の名前にしろ、どことなく光州
事件の清算を連想させるような印象の映画だったが、全く物語の
中に入って行けない「ヲタク」がいた。

そもそも、映画冒頭のシーンで、なぜ、女子高生が殺されなければ
ならなかったのか、その理由さえわからないのだから。



(終わり)


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