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韓国映画と捕虜とジャズ

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스윙키즈  「スウィング・キッズ」 2018年  〇〇〇〇〇
(572)



2018年12月に公開され140万を超える観客を動員した映画。

朝鮮戦争の時代、慶尚南道の巨済島にあった捕虜収容所を舞台に、
アメリカ軍軍曹を中心とするタップダンスチーム「スウィングキッズ」の
活動と悲劇を描いたフィクションドラマ。


△巨済島の捕虜収容所(映画より)

所長の命令で捕虜のダンスチームを作った軍曹は、ブロードウェイの
元プロダンサーだが、舞台でも戦場でも差別される立場にある黒人。

その彼の元に集まったのは、朝鮮人民軍の捕虜、中国人民義勇軍の
捕虜に加え、人民軍兵士に間違えられ捕虜になった避難民、そして
米兵相手の酒場で働く韓国人女性。

差別と貧困の中から生まれたアメリカ黒人のタップダンスが、戦争の
不条理の中を生きるアジアの若者たちの胸に希望と熱情を呼び起こして
いく様は、実に感動的だった。


△国際赤十字の視察の際に行われたチームによる公演(映画より)

考えてみれば、「ヲタク」がタップダンスなるものに心を打たれ、
カタルシスまで感じさせられたのは、この映画が初めてだ。

ダンスチームの最後は、あまりにも残酷なものだったが、彼らの
スィングの輝きと熱情は、誰にも消せやしない。

久しぶりにいい映画を見させてもらった。



(終わり)



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