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韓国映画と白黒喫茶店

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■풀잎들  「草の葉」 2018年 〇〇〇--
(653)



2018年に公開された白黒のインディーズ映画。

ある喫茶店に入り浸っている1人の30代独身女性が主人公。

ある日の喫茶店。アラサーの男女が喫茶店で語り合っている。1人の
女性の自死をめぐり、女性は男の身勝手さを責め立てる。

別のテーブルには初老の男女が座っている。住む場所を失った初老の
演劇男優が、女性に同居を申し込むが断られる。

次に現れたのは初老の男の後輩にあたる中年の演劇男優と若手の
女性作家。男性は女性にシナリオの共同執筆を申し込むが、拒絶
される。しかし、「新しい刺激が必要だ」と熱っぽく語る中年男性に
まんざらでもない女性は、彼の食事の提案については受け入れる。

しばらくして、1人になったその中年男優が、いきなり、主人公の
テーブルにやってきて語り始める。「シナリオを書くため、10日間
ほどいっしょに過ごしたい」などと、非常識な話を持ちかけるが、
彼女は迷惑そうに拒絶する。


△喫茶店と主人公(映画より)

そうこうするうちに、主人公の女は、迎えに来た弟カップルとともに、
近くの食堂に場所を移し、3人で食事をしながら語り合う。

女は、弟に「お互いによく知りもしないで、愛してるからと結婚
するのは無責任だ」と強い口調で説教を始める。弟は姉と別れた後、
姉の説教を「気難しいオールドミスのヒステリー」だと彼女に語る。
しかし、彼女は「姉さんは正しいことを言っただけ」と姉を擁護した。

一方、その食堂では、40がらみの男女が、1人の大学教授の
投身自殺について語り合っている。男は、教授の死の原因は女に
あると言って、教授と不倫関係にあった女を責め立てる。女は
「私たちはただ愛し合っただけだ」と抗弁を続ける。

そして、シーンは、また最初の喫茶店に。

冒頭登場した演劇仲間の2人の中高年男優と連れの2人の女性が
4人、同じテーブルで会話している。

アラサーの男女も、また、店に来て会話している。女は「自分にも
責任がある」と神妙に語る。自死した彼女のことを一生忘れられ
ないと語り合っていた2人は、ついにお互いへの愛を告白し合う。

その後、主人公が、中年男優にさそわれて4人のテーブルに合流する
場面で映画は終わる。

何だかよくわからない展開だったが、主人公を通じ、喫茶店で
他人の密談を盗み聞きするような錯覚に陥る不思議な映画だった。



(終わり) 

 

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