■선희와 슬기 「ソニとスルギ」 2019年3月 〇〇---
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2018年のプサン国際映画祭で上演され、19年3月に公開された
インディーズ系の中編映画。
両親と3人でソウルの高層マンションに暮らす女子高生、ソニが
主人公。彼女は、対人関係が苦手でクラスでは常に孤立している。
彼女は、友人になりたい級友たちにモノ(公演チケット等)やウソで
近づいては失敗し、より孤立を深めていた。
そんな彼女のウソが原因となり、一人の級友が高層マンションから
投身自殺してしまう。
級友の自殺を目の当たりにした彼女は、ショックのあまり、家出をし、
慶尚道のある湖で入水自殺を試みる。
△仕事に忙しく仲の悪い両親から完全に放置されているソニ(映画より)
ところが、自殺には失敗。
茫然自失の状態にあった彼女は、地域の孤児院の院長に救われ、
スルギ(慶尚道に向かうバスで出会った女の子の名前)として
新しい生活を始める。
検定試験に合格し新しく高校にも入り、スルギとしての生活にも
慣れたころ、身元がばれそうになり、再び孤児院から逃げ出す。
そして、今度はスルギを捨て、パンウル(スルギとして通った高校の
寄宿舎で同室だった女子高生の名前)と名乗ったところで、映画は
終わった。
はたしてこの先、彼女が自分を取りもどし、周りとうまくやって
いけるようになるのか?
はたまた、心の病(やまい)の深みに嵌っていくのか?
映画の中に彼女の未来を暗示するものは何もなかった。
物語の展開にはそこそこ引き込まれたが、「ヲタク」の趣向には
合わない映画だった。
(終わり)
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韓映画と高層マンション
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