■퇴마 : 무녀굴 「悪霊払い : ムダンの洞窟」 2015年 〇〇---
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2015年に公開された社会派のホラー映画。
韓国独立前後に起きた済州島民虐殺事件を背景に、ある村の洞窟で
討伐隊に集団虐殺された島民の怨念が悪霊となり、村のシンバン
(霊能師、本土の韓国語ではムダン)に乗り移る。
悪霊は、シンバンからその娘、孫娘へと乗り移りながら、討伐隊の
隊員やその子孫に対する復讐を、現在もなお続けている。
△虐殺された住民の怨念が洞窟の蛇の霊と結びつき悪霊となった(映画より)
特殊な霊的能力を持つ主人公の精神科医は、助手や牧師と協力し、
シンバンの娘や孫娘に乗り移った悪霊を、一旦は退治することに
成功する。
しかし、その悪霊がまだ生きていることを示唆しながら、映画は
終わる。
何ともすっきりしない結末であったが、背景となった悲劇的事件の
清算がまだ完全には終わっていない状況を考えれば、この映画の
結末にも合点がいく。
△済州島方言には標準語の字幕が(映画より)
なお、この映画では、済州島方言に標準語の字幕がついていた。
韓国語の諸方言の中でも、済州島方言は、独自性の強い言葉なので、
「ヲタク」自身、字幕を見なければほとんど理解できなかった。
(終わり)
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韓映画と済州島の悪霊
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