2023年夏のプサン訪問では、佐川洞の釜山倭城跡(チュンサン公園)を再訪した。その道すがら、非常に傾斜の急な階段が目に留まった。階段の登り口は、まるで梯子のようだ。強い衝動にかられたブログ主は、回り道を
覚悟した上で階段を登ることにした。
階段を半分くらい登った時のことだった。脇の住宅から突然、1人の老女が
現れた。
ブログ主はあいさつ代わりに(韓国語で)、「公園に昇るエレベーターに
行こうと思っているんですが、ここを上がって行けばいいんですよね」と
老女に尋ねた。これには、自分に不審な目を向けてほしくない、という
自己防衛の心理も働いていたのかもしれない。
老女は(韓国語で)「こっちから行くと、そうとう歩くことになるよ。
道を教えてあげるから、一緒に来なさい」と、ブログ主に階段を降りる
ことを促した。
ブログ主は老女の助言に素直に従い、結局、もと歩いていた歩道にもどり、
傾斜エレベーターを目指して歩きはじめた。
登りかけた階段を途中で引き返したのは、おそらくこれが初めての経験だ。
まあ、たまにはこういうことがあってもいいだろう。
(終わり)