百度地図(2014年5月)で延吉市の街を見ていると、公教育以外の
学習塾(「培訓学校」「培訓院」など)も、けっこう目につく。
延吉、あるいは朝鮮族の教育熱の高さがうかがわれる光景である。
△延吉の塾の送迎バスには「英語 作文 口才 奥数 宿題」の文字が
ところで、そうした延吉の学習塾で教えられている科目として、
「ヲタク」が注目したのが、日本では全く一般的ではない「口才」と
「奥数」。
△延吉の「口才」専門学習塾
まず、「口才」だが、これは、韓国の学習塾でも一般的な「웅변(雄弁)」
と似たような科目と見てよさそうだ。
△ソウル永登浦区の雄弁・暗算学習塾(Daum地図より)
つまり、子どものころから人前できちっと自分の意見が言えるように
訓練する「スピーチ術」のような科目だ。
もう一つの「奥数」がちょっと曲者(くせもの)で、これは、日本でも
韓国でも全く一般的ではない。
延吉市内のアパートの壁に貼ってあった2か国語の広告では、「奥数」
(中国語のまま)に「올림픽수학(オリンピック数学)」という朝鮮語を
あてていた。
△延吉市内のあるアパートの壁に貼ってあった広告より
つまり、「数学オリンピック対策用の数学」だ。
数学オリンピックは、もともと旧共産圏で生まれた国際コンクールだが、
どうやら中国では、一般の学校数学の学習とは別に、この大会への参加や
好成績に国家的な特別のモチベーションを与えているようだ。
数学オリンピックで中国が強い理由は、この辺にもありそうだ。
(終わり)
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延吉の「口才」と「奥数」
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