■공모자들 「共謀者」 2012年 〇〇---
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2012年、160万を超える観客を動員した映画(年間21位)。
黄海を往来する韓中フェリーを利用した闇の臓器摘出、売買をテーマに
したクライムサスペンスだ。
韓国語で言う「반전(反転)」、つまり「どんでん返し」が、終盤に
2回も組み込まれた複雑な展開に加え、最後に悪が勝利を収める、と
いう救いのない結末。
中国での現地ロケや「따이공」(代工)と呼ばれる韓中間の個人
貿易商など、緊密化する韓中関係を反映したシーンが随所に登場し、
退屈させない展開ではあったが、2度の「どんでん返し」には、さすがに
鼻白(はなじろ)んでしまった。
展開を頭で整理するのが精一杯で、立て続けに2度も足元をすくわれる
(だまされ裏切られた)感情が、物語の外に放り出されてしまうのだ。
△韓中フェリーとして登場したのは、なぜか日韓フェリー(映画より)
また、劇中、主人公らを乗せ黄海上を航行する韓中フェリーとして、
日韓フェリー(光陽-下関、2012年2月運休)が登場するシーンが
あった。
発見した「ヲタク」に陰気な喜びを与えてくれた貴重なシーンでは
あったが、こうした「手抜き」は、決してほめられたものではない。
(終わり)
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韓国映画とどんでん返し
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