フランスで、昨年末から今年にかけて、93歳の元外交官、
ステファン・エッセル氏が書いた「Indignez-Vous」
(「憤慨せよ」、あるいは「怒れ」)という小冊子が、200万部
以上も売れる大ベストセラーとなった。
エッセル氏は、ベルリン生まれのユダヤ系フランス人で
ナチスの強制収容所から逃亡した経験も持っている。
戦中にはレジスタンス運動に参加し、戦後はフランスの
外交官として国連の世界人権宣言の作成にも参加した。
今回、「분노하라」との題名で韓国語に翻訳された氏の
訴えが、韓国でもちょっとした関心を集めている。
△「憤慨せよ」韓国語版
活字中毒者ではありながらも、めったに本を読まなくなって
しまっている「ヲタク」が、久しぶりに手にとって読みたくなった
一冊である。
次回の訪韓時には、是非、購入したいと思う。
△「私にも貸して
くださいね。うふ」
さしあたって、ここでは、何度かに分けて「Indignez-Vous」
(憤慨せよ)韓国語版の書評記事を、翻訳練習させてもらう
つもりだ。
「ヲタク」が見るに、最近の日本では、日常の精密なる権力
構造に飼い慣らされてしまったあげく、本当に怒らなければ
ならないものには媚(こび)を売りつつ、テレビ画面の向こうの
落ち目な政治家のように、安心して批判できる相手しか
批判できなくなった大人たちが増えている。
この軟弱なる現代日本的精神風景の中で、レジスタンスの
老闘志の「気合の入った」訴えに、韓国語を通じて触れて
みるのも、全く悪くない。
△「難しげなことを書いて、
自分に酔うのはやめろ」
まずは、読書新聞の記事の翻訳練習である。
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■『분노하라』, '정의' 이어 '분노' 열풍 몰고 올까?
「憤慨せよ」、「正義」の次は「憤慨」がブームに?
(読書新聞 6月19日)
・출간1주일만에 베스트셀러 3위
… 90대 레지스탕스의 외침 담아
・出版1週間でベストセラー3位
...90代、老レジスタンス闘士の叫び
최근 한국어로 번역 출간된 90대 레지스탕스의 외침
『분노하라』가 출간 1주일만에 알라딘 베스트셀러
3위에 오르는 등 열풍의 조짐을 보이고 있다.
最近、韓国語版が翻訳出版されたフランスの90代、
老レジスタンスの叫び「憤慨せよ」が、出版1週間でアラジンの
ベストセラー3位にランクインするなど、大ヒットのきざしを
見せている。
인터넷 서점 알라딘은 자사 도서 판매량을 분석한
결과, 스테판 에셀의 『분노하라』가 현재까지
알라딘에서만 1천부 이상 판매돼 출간 일주일만에
베스트셀러 3위에 올랐으며, 특히 40대 남성의 구매가
전체의 1/4인 25%에 달한다고 밝혔다.
インターネット書籍販売サイト、アラジンによれば、ステファン・
エッセルの「憤激せよ」は、現在までアラジンのサイトだけで
1000部以上販売され、出版1週間でベストセラー3位に
ランクインした。特に40代の男性による購入が、全体の
4分の1にあたる25%に達しているとのこと。
『분노하라』는 프랑스에서만 200만 부가 넘게 팔리고
세계 20여 개국에 번역 소개된 화제의 책으로 시장에서의
성공이나 내용에서의 독특함을 넘어 이미 하나의
메시지로 소통되고 있다. 한국에서 이와 같이 한 권의
책이 사회를 바꿔낸 사례는 2007년 『88만원 세대』,
2010년 『정의란 무엇인가』를 떠올릴 수 있다.
「憤慨せよ」は、フランス国内だけで200万部以上を売り上げ、
世界20数カ国で翻訳出版された話題の本で、市場での
成功や内容のユニークさを超え、すでに一つのメッセージと
して社会に影響を与えつつある。韓国で、こうした1冊の本が
社会を動かした例としては、2007年の「88万ウォン世代」や、
2010年の「正義とは何か」を思い浮かべることができる。
특히 『분노하라』의 주 구매층인 40대 남성층은
2010년 한국 사회에 ‘정의’ 열풍을 몰고 온 주역으로,
이 책이 ‘정의’ 열풍에 이어 ‘분노’ 열풍을 이끌어낼
수 있는 기폭제 역할을 할 것으로 분석된다.
特に、「憤慨せよ」の主な購買層である40代の男性層は、
2010年、韓国社会に「正義」ブームを巻き起こした主役でも
あり、この本が、「正義」ブームに続き「憤慨」ブームを
巻き起こす起爆剤の役割を果たす可能性も大いにある。
알라딘, 예스24 등 각종 온라인 서점에서도 ‘분노
하라, 그러면 바뀔 것이다’ 등의 캐치프레이즈를
내걸고 시민들의 분노하는 목소리를 담아내고 있다.
내용을 보면 최근 대학생들의 시위로 사회적 이슈로
떠오른 반값 등록금에서부터 빈부 격차, 복지, 지역
감정 등 한국사회의 고질적 병폐가 이 책의 출간을
계기로 ‘분노’라는 방식으로 표출되고 있음을 확인
할 수 있다.
アラジンやイエス24などインターネット書籍販売サイトでは、
「怒れ、そうすれば変わる」などのキャッチフレーズをかかげ、
市民の怒りの声を紹介している。内容を見ると、最近、
大規模な学生デモにより社会問題と化した「大学授業料50%
引き下げ問題」(実現されていない現大統領の選挙公約)を
はじめ、貧富の格差、福祉切り捨て、地域感情(慶尚道と
全羅道の対立感情)など韓国社会の宿あとも言える諸問題が、
この本の出版をきっかけに、「怒り」という方法で表出されて
いることが確認できる。
인터넷 서점 알라딘의 한 독자는 댓글에서 ‘반값
등록금’에 분노한다고 밝히며, “내년에는 대학에
보내야 하는 학부모로 ‘반값 등록금’이 말만이 아닌
무언가 우리가 직접적으로 느낄수 있고 와 닿는,
진짜 ‘반값 등록금’ 이 되길 바란다”고 밝혔다. 또
다른 독자는 “개인의 자유와 권리를 침해하는 양의
탈을 쓴 민주주의에 분노한다”며 “분노할 수 있다는
것은 아직 젊다는 것이니, 나이를 떠나 대중을 호도
하는 거짓과 위선에 분연히 일어서자”는 의지를 표했다.
ある読者は、アラジンのサイトに、「来年、子どもを大学に
通わせる親として、『授業料50%引き下げ』が単なる口先の
出まかせではなく、何か、私たちが直接、肌で感じることの
できる政策になることを期待している」と、「怒り」の
コメントを寄せた。また、他の読者は、「個人の自由や
権利を侵害する羊の仮面をかぶった民主主義に怒りを
感じる。怒りを感じれるということは、まだ若いという
証拠だから、年齢にかかわらず、大衆をあざむく嘘と偽善に
敢然と立ち向かおう」との意思を表明した。
알라딘 인문 사회 담당 박태근 MD는 “공정한 사회를
향한 ‘정의’ 열망이 정의롭지 못한 사회에 대한 ‘분노’
열풍으로 이어지는 것이 자연스런 수순일 것”이라며
“현재 사회 전반의 분위기를 고려한다면, 『분노하라』
는 하반기 최고 기대작이 될 것”이라고 전했다.
アラジンで人文・社会分野の書籍を担当するパク・テグン
さんは、「公正な社会を目指す『正義』への熱望が、不公正な
社会の現状に対する『怒り』につながるのは自然な流れだ。
現在の社会全般の雰囲気を考えるなら、『憤慨せよ』は、
今年下半期の最高期待作と言えるだろう」と語った。
(終わり)