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韓国映画と70代の悪魔

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비스트  「ザ・ビースト」 2019年  〇〇〇〇-
(749)



2019年6月に公開された犯罪スリラー風のノワール映画。

舞台は仁川(インチョン)。主人公は、犯人検挙のためなら手段を
選ばない、有能ながら強引で泥臭い刑事。

その彼が、タレ込み屋と取引し、麻薬ブローカー殺しの隠ぺいと
引き換えに、連続殺人魔に関する有力情報を手に入れる。

そこから、彼に嫉妬する同僚刑事の執拗な妨害も絡(から)まり
ながら、壮絶極まりない追跡劇が始まる。

主人公は、追跡の過程で信頼する部下と妻を失ってしまう。そして、
最後に殺人魔を射殺するが、殺人魔に打たれた筋弛緩剤のせいで、
結局、自分の命まで失ってしまう。


△筋弛緩剤を打たれ意識が朦朧とする中、サイコを射殺した主人公(映画より)

何とも虚無的な結末ではあったが、久しぶりに見る、「ヲタク」好みの
本格的韓国ノワールだった。(原作はフランス映画「あるいは裏切り
という名の犬
」。)

それにしても、この映画に登場した、糖尿病持ちの高齢サイコには、
意表を突かれた。

考えてみれば、韓国社会も高齢化している。映画の中に、70代の
悪魔的な現役サイコが登場したって、決して不思議な話ではない。

(終わり)


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