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済州の土葬文化と映画

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어멍 「オモン(母)」 2019年  〇〇〇--
(908)



2019年11月に公開されたインディーズ系の家族ドラマ。

済州島の美しい自然を背景に、年老いた海女の母親と
シナリオライター志望の息子が織り成す、濃密な
母子関係を軸に描かれた作品。


△子持ちのマドンナを演じた女優はキム・ウンジュ(映画より)

2人は様々な衝突を経て、ようやく和解するが、最後に
母親は海で亡くなってしまう。


△重機で墓穴を掘るシーン(映画より)

この映画で特に「ヲタク」の印象に残ったのは、
済州島(韓国)の土葬文化。


△埋められた棺桶(映画より)

主人公の母親自身は、「自分が死んだら火葬にする
ように」(※韓国の火葬)と語っていたが、映画の
中盤、海で亡くなった海女仲間の土葬のシーンがあった。


△撮影は監督一族の本物の共同墓地区域で行われた(監督談

主人公の母親が「삼춘」(済州島方言で、男女を問わず
目上の親しい人を呼ぶ呼称)と呼んでいた高齢の
海女さんの遺体を埋葬するシーンだった。


△お墓の表面はきれいに芝で覆う(映画より)

重機で墓穴を掘ったり、土饅頭の形をしたお墓の表面に
芝を植え付けるシーンなどが、実際の通りに再現され、
実に丁寧に映されていた。


△完成したお墓(映画より)

さながら、済州島の伝統的な埋葬の様子を映した
ドキュメンタリー作品でも見ているようだった。

なお、この映画は、監督や主演俳優(母子)を
はじめ、多くの済州島出身者や関係者の協力で
制作されており、独特の語尾を持つ済州島方言も
たくさん登場していた。

済州島方言になじみのない「ヲタク」などの場合、
老人が話す濃い方言については、正直、半分も
聞き取れなかった。


(終わり)


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