天然の地勢にがっちり守られた港湾内の埋立地ならいざ知らず、
外洋に直接面した港湾外の海岸の、しかも海抜高度の低い埋立地の
岸壁近くになど、普通、誰も家など建てない。
特に、目の前に広がる海域が台風の影響による高潮や高波の起きやすい
「凶暴な海」となれば、なおさらのことだ。
△釜山市海雲台マリンシティーの威容(10月6日 SBS 8NEWSより)
ところが、韓国の財閥(ここでは現代、斗山など)は、そういう
事情を知ってか知らずか、そういう危険な場所に、プサンでも最高級の
超高層マンション街を作り上げた。
△10月5日午前、台風18号に見舞われるマリンシティー(広安里、ニューシス)
ただただ一途に、巨額の収益が見込める大型プロジェクトの遂行に
まい進する財閥には、財閥特有の論理がある、とでも考えるしか
ないのか。
△海水が流入するマリンシティー(聯合ニュース)
しかし、まるで全能者のごとく振る舞う韓国の財閥でも、自然を
ねじ伏せることはできない。
△10月6日 SBS 8NEWSより
これまでも、台風が接近するたびに浸水被害に見舞われてきた
というマリンシティー。
△10月5日、現場を取材するKBSの記者(KBSニュース)
報道によれば、過去には、地下駐車場に海水が流れ込み、数百台の
車が海水に浸かるという惨事もあったという。
△海水に流された高級車(MBNニュース)
今回の白昼の台風来襲には、全国の注目が集まった。
△台風18号が去った後のマリンシティー(聯合ニュース)
大海原に面した風光明媚な立地と引き換えに、時に襲ってくる
凶暴な高波と戦い続けて行くことを宿命づけられた街。
△ブロックが散乱するマリンシティー(10月6日 SBS 8NEWS)
この夏、マリンシティーの美しい夜景を撮影したばかりの
「ヲタク」の心境は、けっこう複雑である。
(終わり)
参加カテゴリ:地域情報(アジア)
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釜山と財閥と台風
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