5月10日、ムン・ジェイン新大統領が就任して以来、早や1か月が
過ぎようとしている。
ここでは、この間の韓国世論の動きを、韓国メディアの図説を元に、
簡単に確認しておく。
まず注目すべきは、ムン・ジェイン大統領に対する世論の支持率の
高さだ。
5月末に記録した84.1%(リアルメーター)の支持率は、1987年の
民主化(大統領直接選挙制確立)以降、最も高い支持率だ。
6月に入り、一旦、支持率は下降に転じたものの、反ムン情緒が
強いと見られている韓国保守政治の牙城、大邱・慶尚北道地域でも、
71.9%という非常に高い支持率を維持している。
「ヲタク」自身、この数字には、正直、驚いた。
これは、政治的変革を求める期待が韓国全土で高まっている証しで
あると同時に、「お友だち」を特別扱い(えこひいき)し、国民を
ないがしろにしたパク・クネ前大統領に対する失望や怒りの大きさを
物語る反証でもあると言えよう。
関連して、前パク政権を支えた旧与党主流派「自由韓国党」(セヌリ
党から党名変更)に対する世論の支持は、少なくともソウルでは、
無残なまでに崩壊している。
△調査:韓国ギャラップ
「自由韓国党」はソウルで、旧与党から分裂した非主流派・非朴系の
「正しい政党」をも大きく下回る4%の支持しか得ていない。
現在、国会内における一定の議席数を背景に、新政権の閣僚候補の
適格性をめぐり、新政権との対決姿勢を強め存在感をアピールして
いる旧与党系グループではあるが、彼らを見つめる世論の視線は
完全に冷え切っている。
(終わり)
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図説で読む韓国世論
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