歴史を紐解けば、日本の場合、財閥の解体や農地改革(寄生地主制の
解体)、労働者の権利保障といった経済民主化の実現には、敗戦と
占領という政治環境の大転換が必要だった。
はたして、韓国ではムン新政権の下、国民生活の向上につながる
ような「経済民主主義」が、どのように展開されていくのであろうか。
この間、進められた新自由主義的政策は韓国社会の格差を無慈悲な
までに拡大させ、社会のあちこちに開いた傷口からは、まさに血が
流れ出ている。
当面は、せめてその出血を止め、弱肉強食のひずみを緩和させる政策
が展開されて行くのだろう。
ムン政権に課せられた課題は、決して容易なものではない。
ここでは、京郷新聞から関連記事の一部を翻訳練習させてもらった。
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■[‘6월 민주항쟁’ 30주년]
문 대통령 “새로운 도전은 경제민주주의”
[6月民主抗争30周年]
ムン大統領、「新たな挑戦は経済民主主義」
(京郷新聞 6月11日)
ㆍ6월항쟁 30주년 기념사
ㆍ“소득·부 불평등 해소” “민주주의, 국민 삶의 변화로 이어져야”
・6月抗争30周年記念式辞
・「所得、富の不平等解消」「民主主義を国民生活の変化につなぐ」
문재인 대통령이 6·10 민주항쟁 30주년을 맞아 ‘경제민주주의’
라는 화두를 던졌다.
ムン・ジェイン大統領が、6・10民主抗争30周年を迎え、「経済
民主主義」という課題を掲げた。
경제적 불평등의 정도가 ‘민주화 30주년’을 맞은 한국 민주주의를
위협하는 지경에 이르렀다는 인식을 분명히 하면서 ‘사회적 대타협’을
해법으로 제시했다. 문 대통령은 지난 10일 서울광장에서 열린 6·10
민주항쟁 30주년 기념식에서 “제도로서의 민주주의가 흔들리고 후퇴
하는 일은 이제 없다”며 “더 넓고, 깊고, 단단한 민주주의”를
강조했다. 그러면서 “우리의 새로운 도전은 경제에서의 민주주의”
라고 말했다.
ムン大統領は、経済的不平等の程度が「民主化30周年」を迎えた
韓国の民主主義を脅かす状況にまで至ったという認識を明らかにし、
解決策として「社会的大妥協」を提示した。ムン大統領は、10日、
ソウル広場で開催された「6·10 民主抗争30周年記念式」で、
「もはや制度としての民主主義が揺らぎ、後退することはない」と
した上で「さらに広くて深い、強固な民主主義」の必要性を強調した。
そして、「韓国の新しい挑戦は、経済における民主主義だ」と訴えた。
4·19혁명에서 부마항쟁, 5·18민주화운동, 6·10항쟁, 촛불항쟁까지
한국 사회가 겪은 정치적 사건들이 ‘제도로서의 민주주의’를 공고화
하는 과정이었다면, 이제 한국 사회가 구현해야 할 민주주의는 경제적
불평등 해소라는 것이다.
「4·19革命」(1960年、李承晩政権打倒)から、「釜馬抗争」
(1979年、朴政権による野党指導者、金泳三の議席剥奪措置に対し、
金の地盤である釜山、馬山で反政府デモが激化し、結果的に朴大統領の
暗殺事件につながった)、「5·18光州民主化運動」(1980年)、
「6·10民主抗争」(1987年、大統領直接選挙制獲得)、そして
今回の「キャンドルデモ」(パク・クネ政権打倒)に至るまで、
韓国社会が経験した政治的事件が「制度としての民主主義」を確立
する過程であったとするならば、今後、韓国社会が実現して行く
べき民主主義は経済的不平等の解消にあるという意味だ。
문 대통령은 “지난 30년 우리 사회가 이뤄온 모든 발전과 진보는
6월항쟁에서 비롯됐다”고 의미를 부여했다. 또 “문재인 정부는
6월항쟁의 정신 위에 서 있다”며 “촛불은 한 세대에 걸쳐 성장한
6월항쟁이 당당하게 피운 꽃”이라고 했다.
ムン大統領は、「過去30年間、韓国社会が成し遂げたあらゆる発展と
進歩は6月抗争に始まった」と意義付けた。また、「ムン政権は6月
抗争の精神の上に立っている」とし、「キャンドルデモは一世代を
かけ成長した6月抗争の精神が堂々と咲かせた花」だと評価した。
하지만 문 대통령은 “소득과 부의 극심한 불평등이 우리의 민주
주의를 위협하고 있다”고 진단했다. “일자리 위기가 근본원인”
이라며 “일자리 대통령이 되겠다고 거듭거듭 말씀드리는 것은
극심한 경제적 불평등 속에서 민주주의는 형식에 지나지 않기
때문”이라고 설명했다. 일자리를 민주주의의 문제로 본 것이다.
しかし、ムン大統領は、「所得と富の深刻な不平等が韓国の民主主義を
脅かしている」と述べた。そして、「雇用の危機がその根本原因だ」
とし、「私が、雇用大統領になる、と何度も同じ話をするのは、
極端な経済的不平等の中では、民主主義は単なる形式に過ぎなくなる
からだ」と説いた。ムン大統領は、雇用問題を民主主義の問題と捉えて
いるのだ。
이 대목에는 미국 정치학자 로버트 달(1915~2014)의 영향이 느껴진다.
달은 에서 절차적 평등이 지켜져도 일부 개인이나 집단이 다른 사람들
보다 더 많은 영향력을 갖는다면 불평등이 민주주의의 정당성과
효과를 침해한다는 ‘다원 민주주의’ 관점에서 경제민주주의를 설파했다.
こうした観点にはアメリカの政治学者、ロバート・ダール(1915~2014)の
影響が感じ取れる。ダールは「経済民主主義序説」で、手続き的な平等が
守られても、一部の個人や集団が他の人々より大きな影響力を持つならば、
不平等が民主主義の正統性や効果を侵害するという「ポリアーキー
(多元的民主主義)」の観点から経済民主主義の重要性を説いた。
문 대통령은 “정부의 의지만으로는 어렵다”며 ‘사회적 대타협’ ‘
노사정 대타협’을 제시했다. 이를 통해 “우리 사회가 함께 경제
민주주의를 위한 새로운 기준을 세워야 한다”는 것이다.
ムン大統領は「政府の意思だけでは難しい」とし、「社会的大妥協」、
「政・労・使の大妥協」を呼びかけた。さらに、これらを通じ「韓国
社会が共に経済民主主義のための新しい基準を打ち立てなければ
ならない」とした。
다만 구체적 방식을 밝히지 않고 “양보와 타협, 연대와 배려,
포용하는 민주주의로 가야 한다”며 향후 논의에 협조를 당부하는
선에 그쳤다.
しかし、具体的な方策は明らかにせず、「譲歩と妥協、連帯と
配慮、抱擁する民主主義へと向かわなければならない」と述べ、
今後、論議に協力してくれるよう呼びかけるにとどまった。
-以下省略-
(終わり)